今日は、多数の億り人投資家が推薦している「投資で一番大切な20の教え」(ハワード・マークス著、日本経済新聞社)を紹介します。
バリュー投資を学ぶのにとても良い本だと思います。
ウォーレン・バフェットも本書を絶賛し、バークシャーハザウェイの株主総会で配布したと言われています。
原書は、英語で、書名は"The Most Important Thing”です。
原書の表紙には、バフェットが、"This is that rarity, a useful book"、「この本はかなり希少で、有益だ」と推薦しています。
翻訳には言語の壁の限界がありますので、著者の意図やニュアンスを正確に読み取るためにも、原書がおすすめです。
私は、原書のみ読みました。
「投資で一番大切な20の教え」がおすすめの理由
優待バリュー投資家のみきまるさんが、株式投資本オールタイムベスト第13位としておすすめされています。
21世紀投資のv-com2さんも、下記の著書でおすすめの本として紹介しています。
原書では、180頁の小著なのですが、和訳版は316頁になっています。
原書のタイトルは、The Most Important Thingという、投資で最重要という一つしかないはずなのに、最も重要なことを著者が挙げ始めると、たくさん出てきて、結局全20章になり、邦題は投資で一番大切な20の教えになったようです。
この本は投資の本質を突いていて、とても良いのですが、あまり具体的ではなく、程よく抽象的にバリュー投資、リスク、負けない投資の極意について書かれています。
具体例や銘柄の具体的な選び方については、ほとんど説明されていないため、実際に株式を売買したことがあまりない初心者には向かないと思います。
この本に書かれている原則を、日々の売買にあてはめて考えてみると、納得することが学ぶことが多々あります。
著者は、最も成功した投資家の一人であり、その投資経験から得た知見を投資の原則として、言語化してくれていて、本当に勉強になるし、日々の投資に役に立ちます。
英語で、「投資で一番大切な20の教え」を読む
著者の英語はそれほど美しくありませんが、文章力が卓越していなくも、内容が素晴らしい文章の典型例だと思います。
まずは、Introduction(序章)から、参考になった点を読んでみます。
Risk is the most intereting, challenging and essential aspect of investing.
リスクは、投資において、最も興味深く、挑戦し甲斐があり、重要である。
著者は、リスクをかなり重視しており、後に三つの章を使って、リスクの理解、認識、コントロールについて解説してい「ます。
投資の世界では、勝つことよりも負けないことや退場させられないことが、はるかに重要なので、リスクの理解と管理は極めて重要です
"Experience is what you got when you didn't get what you wanted." The most valuable lessons are learned in tough times.
望んでいたものを得られなかったときに、経験を積むことができる。最も価値のある教訓は、つらい時に得られる。
投資の世界だけではなく、あらゆる分野において、確かに、失敗から学ぶことは大切ですね。
世の中の成功者は、皆失敗から学び、それを糧に成功しています。
この序章の文章だけでも、心に響く名言です。
次回、以降本文を読んでいきたいと思います。