ソフトバンクグループ(9984)の株主総会が2019年6月19日に行われました
こらちから録画分が御覧頂けます。
有価証券報告書や決算短信は、株式投資を始めたばかりの方には理解が難しいと思います。
まずは決算説明会を視聴したり、決算説明資料が分かりやすいため、株式購入前に参照することをおすすめします。
以下で、ソフトバンクグループの決算説明会の資料を抜粋しながら、若干の検討を加えてみます。
なお、株主総会での事業戦略資料よりも、決算説明会資料の方がより分かりやすい気がします。
Contents
ソフトバンクグループの2019年3月期業績
ソフトバンクとスプリントの携帯電話事業の売り上げが主で、売り上げは合計9.6兆円です。
ソフトバンクグループの2019年3月期の営業利益
2019年3月期の営業利益の増え方が凄まじく、ソフトバンクビジョンファンド(SVF)だけで半分以上の1.25兆円の利益をあげ、合計2.35兆円となりました。
トヨタ自動車の営業利益が2.46兆円であり、この勢いだと追い抜いて、営業利益日本一となるのも時間の問題のようです。
それにしてもSVFが絶好調です。
ソフトバンクグループの資産の状況
ソフトバンクグループは、今では事業を行っておらず、持ち株投資会社となっています。
その持ち株の時価や適性評価額の合計は27兆円となっています。
アリババの持ち株の時価総額が既にソフトバンクグループの時価総額を超えています。
ソフトバンクグループの負債の状況
事業会社(子会社)の債務については、ソフトバンクグループは親会社保証をしていないため、ソフトバンクグループ自体の有利子負債から現預金等を引くと、4.4兆円が純負債です。
ソフトバンクグループの株主価値
保有株式27兆円から純負債4兆円を差し引くと、残る23兆円が株主価値となります。
孫正義さんは複雑なものでも、シンプルに説明するのが天才的にうまく、確かにシンプルで分かりやすいですね。
本日のソフトバンクグループの時価総額が11兆円のため、まだまだ割安だということになります。
ただし、株式を大量に処分する場合、現在の価格よりも下げないと売れないことが多いため、若干保有株式の評価は下げる必要があるかもしれません。
ソフトバンクビジョンファンドのIRR(内部収益率)
ソフトバンクビジョンファンド(SVF)の内部収益率(IRR)は驚異の62%です。
IRRは、ごく簡単にいうと、利回りや金利とゆるく理解すれば、良いと思います。
SVFはソフトバンクグループの持ち分への利益に加えて、他の出資者からの成功報酬が上乗せされ、優先出資分は7%の利回りが固定されていることもあり、このようなIRRが62%にもなっています。
もちろん、孫正義さんの投資手腕が凄すぎるのが一番の理由です。
ソフトバンクビジョンファンドの投資先
ソフトバンクビジョンファンドの投資先は多岐に渡っています。
すべてAIを使って、圧倒的に高い生産性で人々の暮らしを豊かにする事業という点で共通しています。
ソフトバンクグループの経営理念は「情報革命で人々を幸せに」ですが、SBGおよびSVG投資先の企業のおかげで、確かに人々の暮らしが便利で豊かになってきています。
行政に期待するよりもソフトバンクグループのような会社に投資して、応援する方がより豊かな社会を期待できるように思います。
孫正義さんには、使いきれない資産があり、もはやお金が欲しいわけではなく、「情報革命で人々を幸せに」という高い志のもと、事業に取り組んでおられるので、SBGのビジョンに共感せずにはいられません。
ソフトバンクビジョンファンド第二弾(SVF2)
ソフトバンクビジョンファンドの成功を受けて、SVF2という第二弾を始められるようです。
さらなる収益の拡大、人々の暮らしの向上が期待できます。
孫正義さんは、たぐいまれな先見性があり、偉大な投資家であり、ウォーレンバフェット氏を超えられる可能性も十分にあるので、今後もとても楽しみです。
AIはあらゆる産業を再定義し、革新する
インターネットは小売りと広告事業を革新しました。
今後はAIによって、あらゆる産業が革新されるそうです。
以前は、「AIはあらゆる産業を再定義する」だったのを、「AIはあらゆる産業を革新する」に変わりました。
ソフトバンクグループの株主還元
大規模な自己株買いに加えて、株式分割と2倍増配を発表しました。
30%位株価が上昇しても良いレベルの良いトリプルコンボのニュースなのですが、不思議なことにあまり株価は上がっていません。
短期の株価予想は本当に難しいですね。
なお、株主優待は廃止されるようで、非優待株になってしまいます。
増配は有り難いですが、配当はいらないので、それをすべてSVF2に回して運用して欲しいと思いました。
ソフトバンクグループの株主価値と株価
SVFを含む投資事業の大成功によって、株主価値と株価の乖離が大きくなっています。
この調子で投資事業が成功すれば、ITバブル期の上場来最高値を超えることも十分に可能です。
ソフトバンクグループの株式は、バリュー投資の観点からもグロース株投資の観点からも買いだと思います。投資なので、失敗する可能性はありますが、情報革命によって人々の暮らしが豊かになって、投資のリターンも得られるという未来に賭けたいと思います。
株式投資は自己責任でお願いします。
Best of Luck!